北海道厚真町で雪上綱引き大会 被災地に「元気を取り戻したい」

綱引きイベントに出場したボランティア経験者ら(奥)=20日、北海道厚真町

 昨年9月の地震で36人が犠牲になった北海道厚真町で20日、綱引きイベント「第12回あつま国際雪上3本引き大会」が開かれた。同町発祥で、8人一組のチームが3本の綱のうち2本を自陣に引き込めば勝ち。一時は開催が危ぶまれたが「厚真に元気を取り戻したい」と過去最多の58チーム約900人が参加した。

 町職員や寮が被災して仮設住宅に移ったむかわ町の鵡川高校野球部員らが出場。開会式では犠牲者に約20秒間の黙とうをささげた。宮坂尚市朗厚真町長は「参加者のパワーをもらい、一日でも早く元の町を取り戻したい」とあいさつした。出場者たちは白い息を吐きながら、力強く綱を引いた。


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