大槌町旧役場の解体、初日終える 内部むき出しに

大型重機を使い解体される岩手県大槌町の旧役場庁舎。東日本大震災で28人が犠牲となった=19日午後

 岩手県大槌町は19日、東日本大震災で当時の町長と職員計28人が犠牲となった旧役場庁舎の解体工事で、初日の作業を終えた。約5時間にわたり大型重機を使って主に西側の壁や天井の一部を崩し、2階建ての庁舎の内部がむき出しになった。

 工事を所管する都市整備課の川野重美課長は、現場で作業を見守りながら「町民にはさまざまな思いがあり、職員としては複雑な気持ちだ」と心境を吐露した。現場を訪れた町民の間でも、解体を巡って賛否の声が交錯した。

 町は2月末までに解体とがれき撤去を終え、3月中には跡地の整地までを完了させる見込み。庁舎の掛け時計などを保存し、活用方法を検討する。


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