政治活動禁止の2人政界復帰へ カンボジア、野党分断の懸念

 【プノンペン共同】カンボジアのシハモニ国王は15日、政治活動が禁じられた旧最大野党カンボジア救国党の関係者2人の政界復帰を認める決定をした。地元メディアが16日伝えた。

 救国党を解党に追い込んだフン・セン政権が設けた救済手続きに沿った措置。2人が復帰を求めていた。政治活動が禁じられた118人中、政界復帰が認められたのは初めてとみられる。

 救国党の一部有力者は「活動再開を認める権限は事実上、政権が握る。復帰の申請は政権の正当性を認めることになる」と救済に応じないよう求めていた。2人の政界復帰で救国党側が分断され、政権の批判勢力が弱体化する懸念がある。


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