欧州で新型加速器構想を発表 2040年の実験開始目指す

CERNが構想する新型加速器FCCの位置(大きな円)。上の小さな円は加速器LHC。境界線はスイスとフランスの国境(CERN提供)

 【ワシントン共同】欧州合同原子核研究所(CERN)は15日、1周100キロの新たな円形加速器の建設構想を発表した。宇宙の始まりを再現する実験施設で、建設地はスイス・フランス国境近くにある運用中の円形加速器LHC(1周27キロ)の近くを想定。2040年の実験開始を目指す。

 LHCでは12年、物質に質量を与える基本的な粒子のヒッグス粒子が発見された。「FCC」と呼ばれる新型加速器の大きさはこれをはるかに上回るが、少なくとも90億ユーロ(約1兆1200億円)が必要とされる。専門家らが2年かけて実現可能性を探る。


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