岩手・大槌、全職員被災状況調査 遺族要望受け町長が表明

東日本大震災の津波で犠牲になった岩手県大槌町の職員小笠原裕香さんの父人志さん(左)と面会する平野公三町長=19日午後、大槌町役場

 東日本大震災で犠牲になった岩手県大槌町の職員の遺族が、被災状況を検証し説明するよう求めていたのに対し平野公三町長は19日、遺族と面会し「当時の状況が知りたいという遺族の気持ちに寄り添い、亡くなった職員全員の被災状況を調査し報告する」と伝えた。

 いずれも町職員で死亡した小笠原裕香さん=当時(26)=の父人志さん(66)や、前川正志さん=同(52)=の妻寿子さん(60)ら2組の遺族が5日に申し入れた。説明がなされるまで旧役場庁舎解体の中止も求めていたが、平野町長は「議会や住民説明会などの手順は踏んだ。解体は進める」と応じなかった。


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