巨大加速器、国内誘致を支持せず 学術会議、文科省に回答

 宇宙の根源的な成り立ちの解明を目指す次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の国内誘致を巡り、日本学術会議(会長・山極寿一京大学長)は19日、巨額の費用負担に見合う科学的成果が得られないとし、「支持するには至らない」とする回答を文部科学省に渡した。政府に慎重な判断を求めた形で、国内誘致は極めて厳しい情勢になった。文科省が7月、意義について学術会議に見解を求めていた。

 ILCは、世界の物理学者の国際組織が宮城・岩手両県の北上山地を建設候補地に選定。両県も誘致を目指している。しかし、建設に7千億〜8千億円かかることなどがネックとなっている。


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