安保重視、貿易戦争の原因 WTOが対米審査報告

 【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)は17日、米国を対象にした貿易政策審査報告書を発表した。トランプ米政権が自由貿易協定(FTA)見直しなど貿易政策変更に踏み切った理由は、自国の安全保障重視にあると指摘。中国などに対する輸入制限措置を拡大させる結果につながり、「貿易戦争」を招いたとの見方を示した。

 17日の貿易政策審査会合では中国代表が、米国は安全保障の名を借りて「一国主義の亡霊をよみがえらせている」と批判。米代表は「米経済は世界で最もオープンだ」と強調、中国の国家主導の政策こそ「WTOメンバーに深刻な害をもたらしている」と反論した。


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