日立、スイス大手送配電事業買収 7千億円、世界の重電大手に対抗

記者会見で買収の概要を説明する日立製作所の東原敏昭社長=17日午後、東京都千代田区

 日立製作所は17日、スイスの重電プラント大手ABBから、電力の送配電や制御といったパワーグリッド事業を買収すると発表した。当初の買収額は約7千億円で、将来的に完全子会社化する。新興国の電力網整備の需要を取り込み、海外事業の拡大を加速させるのが狙いだ。米ゼネラル・エレクトリック(GE)など世界の重電大手に対抗する。

 日立としては過去最大の企業の合併・買収(M&A)となる。2008年秋のリーマン・ショック以降はグループ再編など合理化を進めてきたが、巨額買収で成長にかじを切る。

 東原敏昭社長は東京都内で記者会見し「買収額は大きいが、良い買い物だ」と強調した。


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