長野産黒曜石、北海道で出土 650キロ離れた縄文遺跡から

北海道木古内町の遺跡から出土した、長野県の黒曜石で作られた矢尻(北海道埋蔵文化財センター提供)

 北海道埋蔵文化財センター(江別市)は14日、長野県和田峠周辺で産出した黒曜石で作られた二つの矢尻が、幸連5遺跡(木古内町)の縄文時代中期(約4500年前)の竪穴住居跡などから出土したと発表した。直線距離で約650キロ離れており、同センターは長野産の黒曜石製の石器として最も遠方での出土としている。

 同センターによると、二つの矢尻は長さ2〜3センチ、幅1センチ以上、厚さ0・3〜0・5センチ、重さは1グラム前後。道路建設工事に伴う発掘調査でそれぞれ発見。透明感があるといった特徴や矢尻に含まれる元素の分析結果から、和田峠周辺で産出したと断定した。


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