WTO加盟国、貿易制限7倍に 保護主義広がる

 【ジュネーブ共同】世界貿易機関(WTO)は11日、今年10月半ばまでの1年間に加盟国・地域が取った追加関税などの貿易制限措置の対象額が推定5883億ドル(約67兆円)に上り、前年同期の7倍以上に増加したと発表した。トランプ米政権が仕掛けた「貿易戦争」により世界的に保護主義が拡大していることが示された。

 WTOのアゼベド事務局長は「これ以上の事態悪化は世界の貿易に多大なリスクをもたらし、経済成長や雇用にも波及しかねない」と指摘、各国に事態収拾を促した。

 WTOによると、新たな貿易制限措置は137件。前年同期は108件だったが、対象額は787億ドルだった。


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