盗難の松本清張全集、ファン寄贈 北九州の図書館、書棚に戻る

北九州市立中央図書館に寄贈された「松本清張全集」(同館提供)

 北九州市立中央図書館で9月、「松本清張全集」全66冊のうち62冊が盗まれた事件を受け、ファンの一人が全集を寄贈、約3カ月ぶりに書棚に戻った。同館は「本来の姿に戻りうれしい。(盗んだ人は)ぜひ早く返してほしい」と訴えている。

 松本清張さんは現在の北九州市出身で、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞し、その後社会派推理作家として活躍。1992年に82歳で死去した。

 同館によると、被害を知った福岡県宗像市の80代男性から「小倉ゆかりの清張の全集が地元の図書館にないのは寂しいことだ。お役に立ててほしい」と寄贈の申し出があった。


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