作家の山崎朋子さんが死去 「サンダカン八番娼館」

死去した山崎朋子さん

 代表作「サンダカン八番娼館」で知られる女性史研究家でノンフィクション作家の山崎朋子(やまざき・ともこ)さんが10月31日、糖尿病のため東京都内の自宅で死去した。86歳。福井県出身。葬儀・告別式は近親者で行った。

 「アジア女性交流史」をライフワークとし、社会の底辺を生きる女性たちとアジア諸国との関わりを描き続けた。貧困ゆえに戦前の日本から海を渡った「からゆきさん」の人生を追った「サンダカン八番娼館」で、1973年に大宅壮一ノンフィクション賞。熊井啓監督の手で映画化もされた。

 夫で児童文化研究家の故上笙一郎さんとの共著「日本の幼稚園」で毎日出版文化賞を受賞。


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