厚労省、労災対象疾病に明記へ ぼうこうがんの原因物質と認定

 厚生労働省の専門家検討会は16日、染料や顔料の原材料となる化学物質「オルト―トルイジン」と、ぼうこうがん発症との因果関係が確立していると認定し、扱う業務に従事して発症したケースを労災保険の対象疾病として明示するべきだとの見解で一致した。同省は年内にも報告書をまとめ、省令改正の手続きを進める方針。

 同省は既に「暴露開始から10年以上経過して発症した場合は業務が有力な原因となった蓋然性が高い」とする報告書を公表。これまでも労災申請があれば個別に審査してきたが、対象疾病として明記されると、暴露期間などの目安も示されるため、発症者も申請しやすくなる。


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