京大、軍医へ学位授与の経緯調査 731部隊、人体実験の疑い

記者会見する西山勝夫滋賀医大名誉教授(右)ら=26日午後、京都市

 戦時中に満州で細菌兵器の開発を進めた旧関東軍防疫給水部(731部隊)の軍医将校が書いたペストに関する論文を巡り、軍医に医学博士を授与した京都大に経緯の検証を求めた研究者のグループが26日、京都市内で記者会見し、大学から調査を実施するとの回答があったと明らかにした。

 グループは、論文は人体実験を基にしていた疑いがあると指摘しており、事務局長の西山勝夫滋賀医大名誉教授は「国際的に見ても画期的な判断であり、真摯な検証を求めたい」としている。

 研究倫理担当の野田亮京大副学長は回答で、研究活動に関する規定や、不正行為の調査要項を準用すると説明したという。


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