大規模噴火「根拠ない」広島高裁 四国電、再稼働手続きへ

四国電力伊方原発3号機の再稼働が認められ、広島高裁前に住民側が掲げた垂れ幕=25日午後

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の再稼働を認めた25日の広島高裁の異議審決定で、三木昌之裁判長は同原発から約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラの火山リスクについて、「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と指摘した。

 運転期間中に大規模噴火が起きる可能性は低いとする四国電の主張が全面的に認められた形。東京電力福島第1原発事故後、高裁段階で初めて原発の運転禁止を命じた昨年12月の同高裁の仮処分決定は約9カ月で覆った。四国電は決定を受け、近く3号機の再稼働手続きに入る見通し。


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