バルカン室内管弦楽団が日本公演 旧ユーゴ各国中心、民族融和願い

東京公演で演奏する「バルカン室内管弦楽団」の楽団員と指揮者の柳沢寿男さん=21日夜、東京都中央区

 民族紛争が続いた旧ユーゴスラビア各国の音楽家が中心となって演奏する「バルカン室内管弦楽団」が21日、東京都中央区で来日コンサートを開いた。1曲目のドボルザークの「弦楽セレナーデ」が始まると、欧州の田園風景を思い起こさせるような優雅なハーモニーに客席は魅了された。

 楽団は2007年、旧ユーゴ紛争後の民族融和を願い、欧州で活動していた指揮者柳沢寿男さん(47)=長野県出身=が結成した。当初楽団員の間には出身民族間の対立を背景とするわだかまりが残り、演奏にはぎこちなさもあったが、結成から10年以上を経て本格的な演奏ができるようになったという。


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