スイス、核禁条約署名せず 安保政策のリスクと判断

 【ジュネーブ共同】スイス政府は15日、核兵器禁止条約に現時点では署名しない方針を決定したと発表した。現在の国際情勢下での条約加盟は安全保障政策上のリスクになると判断した。下院は6月に政府に速やかに禁止条約に署名と批准手続きを行うよう求める動議を採択していた。

 スイスは昨年、国連本部で行われた禁止条約制定交渉に参加、採択にも賛成した。しかし政府内で条約に関して検討を進めた結果、加盟は軍縮外交や安保政策上のリスクを伴うとの結論に達した。ただし今後の状況次第で立場を再検討することもあるとした。

 スイスは武装中立国で、北大西洋条約機構(NATO)には非加盟。


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