岩手の高齢者施設、賠償責任否定 浸水被害巡る初弁論

台風の豪雨による浸水被害で入所者9人が亡くなった高齢者施設「楽ん楽ん」=2016年8月、岩手県岩泉町

 2016年8月の台風10号の豪雨に伴う浸水被害により、岩手県岩泉町の高齢者施設「楽ん楽ん」で亡くなった入所者9人のうち6人の遺族計17人が、施設の運営法人に計約1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が19日、盛岡地裁(中村恭裁判長)で開かれ、施設側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、施設側は同年8月30日午前9時ごろに「避難準備情報」が発令された時点で、入所者を避難させる義務があったのに怠り、川の氾濫で施設に入り込んだ水で9人の入所者全員を死亡させたとしている。


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