魚の表皮に「車輪」のような細胞 傷修復へ高速移動

特殊な顕微鏡で撮影した魚の表皮細胞。盛り上がった「車輪」の部分(左上)が回転することで細胞が移動する(山口大提供)

 魚の表皮細胞が、車輪のような部品を回転させて、細胞ごと前進することを発見したとの研究結果を、山口大などのチームが17日付の英科学誌電子版に発表した。傷ができたときに周囲の表皮細胞が素早く傷口に集まり、修復できる。

 チームによると、生き物の体を構成する細胞の多くは、繊維のような構造を伸縮させて変形しながら動くが、車輪の回転で移動する細胞が見つかったのは初めてという。

 チームは、魚のうろこの表面にある表皮細胞が、傷を治すために移動するときにあまり変形せず、哺乳類で同じ機能を持つ細胞と比べると10倍以上速く動くことに注目。


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