3500人分ゲノム公開、東北大 病気の原因究明へ

ゲノム情報について説明する東北大の木下賢吾教授=25日午後、仙台市

 東北大などは25日、健康な人約3500人分のゲノム(全遺伝情報)を解読し、日本人の標準的な遺伝的体質を示すデータとして研究用に公開した、と発表した。2013年から解読を続け、データを増やして順次公開してきたが、今回新たに、遺伝性疾患と関わりがあるX染色体とミトコンドリアの情報を追加。より多くの病気の原因究明に役立ててもらう。

 ゲノムは1人に約30億対ある塩基の配列からなり、個人間で約千対に1カ所の変異が出る。この変異が特定の病気へのかかりやすさなどの個人差として現れる。今回のデータには3552人から計約5116万個の変異を収録している。


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