米軍部、核兵器の貯蔵権を要求 沖縄返還交渉中の公文書公開

 【ワシントン共同】米国務省は21日までに、1969年の沖縄返還交渉中に、米統合参謀本部が施政権返還後も沖縄に核兵器を貯蔵する権利を確保するよう強く求めていたことを示す複数の内部文書を公開した。文書では当時のキッシンジャー大統領補佐官が、日本の要請に応じて核兵器を撤去するなら、核再持ち込みの秘密合意を結ぶ必要があるとの考えを示していた。

 沖縄返還では日本復帰後の沖縄への核再持ち込みを認める密約が結ばれたことが分かっているが、米軍統治下の沖縄で享受していた軍事的な権利に固執する米軍部の意向を反映していた経緯が改めて浮き彫りになった。沖縄は72年に返還された。


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