所得低いと発育不全のリスク 高所得の1・3倍、北里大調査

発育不全の乳児の割合

 所得が低い世帯の子どもは、乳児期に体重が増えないまま成長する発育不全のリスクが高所得世帯の約1・3倍になることが17日、北里大などの調査で分かった。調査した研究者は、経済的な理由で保護者が十分な食事を用意できなかったり、仕事の忙しさなどから育児放棄(ネグレクト)をして栄養が不足したりしていることが背景にあるとみており、早い段階からの支援や介入が欠かせないと提起している。

 子どもの貧困が問題となる中、生後間もない乳児を分析した研究は日本では珍しいという。

 調査は、2001年と10年に生まれた子どもを追跡調査している厚生労働省のデータを活用して分析した。


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