東電がADR和解案を拒否 飯舘村、手続き打ち切りへ

 東京電力福島第1原発事故で一時避難区域となった福島県飯舘村の住民約300人が、東電に慰謝料の増額を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、東電が国の原子力損害賠償紛争解決センターが示した和解案を拒否するとの最終回答をしたことが22日、住民側弁護士への取材で分かった。手続きは打ち切られる見通しで、今後、民事訴訟となる可能性がある。

 ADRを申し立てていたのは、放射線量が高く立ち入り制限続く帰還困難区域に隣接している村内2地区の住民。センターは東電に、被ばくの不安への慰謝料として計約1億3千万円の支払いを求める和解案を示し、18日までの最終回答を求めていた。


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