熊本市で石牟礼道子さん葬儀 水俣病描いた作家に別れ 

石牟礼道子さんの葬儀で、ひつぎを乗せた車を見送る参列者=12日午後、熊本市

 四大公害病の一つ、水俣病の過酷な世界を描いた著書「苦海浄土」で知られ、10日に90歳で亡くなった作家石牟礼道子さんの葬儀が12日、熊本市で営まれた。病に苦しむ患者らに寄り添い、近代が抱える課題を問い続けた石牟礼さんに、参列者は最後の別れを告げた。

 編集者として執筆活動を長く支えてきた日本近代史家の渡辺京二さん(87)は、石牟礼さんを納めたひつぎを乗せて会場を後にする車を、手を振って見送った。関係者によると、近親者や石牟礼さんと親交の深かった知人ら約60人が集まった。


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