政府、諫早の基金予算計上見送り 漁業者理解進まず 

 政府が国営諫早湾干拓事業(長崎県)の排水門を開門しない代わりに漁業振興のため創設を目指す基金の経費100億円に関し、2018年度当初予算案への計上を見送る方針を固めたことが17日、分かった。開門を求める漁業者の理解が得られないためで、基金創設に向けて協議が進めば改めて予算を計上する。

 今年4月に長崎地裁の判決で開門の差し止めを命じられたことを受け、控訴を見送り開門しない姿勢を示していた。漁業者との和解を目指すため、農林水産省は基金の創設費を概算要求に盛り込んでいた。

 斎藤健農相は11月に現地を訪れ、開門せずに関係県と話し合いを続ける方針を確認していた。


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