ビキニ被ばく訴訟で尋問、高知 「核被害の船員に光を」 

ビキニ被ばく訴訟の証人尋問のため高知地裁に入る原告団=14日午後

 米国による1954年の太平洋・ビキニ環礁での水爆実験の際、被ばくの事実や調査結果を隠し続けたとして、周辺で操業していた高知県の元漁船員らが国に慰謝料を求めた訴訟の証人尋問が14日、高知地裁(西村修裁判長)で開かれた。当時マグロ漁船の船員だった同県土佐清水市の谷脇寿和さん(83)は「核の被害を受けた船員に光を当ててほしい」と訴えた。

 証人は元船員や遺族ら6人。谷脇さんは当時の様子を「操業中に水平線の向こうで稲妻のような光を見た」と述べ、30代半ばで肝臓を悪くした健康状態も証言。別の元船員は「国の罪をはっきりさせたい」と求めた。


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