名張事件、再審請求棄却に異議 名古屋高裁に、元死刑囚の妹 

 三重県名張市で1961年、女性5人が殺害された名張毒ぶどう酒事件で、名古屋高裁が第10次再審請求を8日に棄却したのを受け、奥西勝元死刑囚=収監先で病死=の妹で請求人の岡美代子さん(88)が11日、決定を不服として高裁に異議を申し立てた。

 岡さんは弁護団を通じ、手続きをした。請求を棄却した高裁の部とは別の部が異議審を担当する見通し。

 鈴木泉弁護団長は申し立て後に記者会見。第10次請求審で高裁は証人調べをしなかったなどとして「名張事件の裁判史上、69年の逆転死刑判決と並び最悪の決定だ」と批判。その上で「異議審ではこのような態度は絶対にやめてほしい」と訴えた。


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