2017年10月7日 17:30 | 無料公開
奈良公園で始まった「シカの角切り」で、雄シカの角に縄をかけ、引き寄せる勢子たち=7日午後、奈良市
古都奈良の秋を彩る伝統行事「シカの角切り」が7日、奈良公園(奈良市)の鹿苑で始まった。荒々しく駆け回る雄シカと、追い込む勢子との迫力の攻防に、訪れた観客から歓声が上がった。8、9日も開催される。
一般財団法人「奈良の鹿愛護会」によると、秋はシカにとって恋の季節。毎年生え替わる角が完成し、興奮して人や他のシカを傷つける恐れがあるため、江戸時代初期に角切りが始まった。
赤い旗を持つ法被姿の勢子たちがシカを追い込み、角に縄をかけ、数人がかりで押さえ込む。暴れるシカが途中で逃げると、観覧席からため息が漏れたり、声援が飛び交ったりした。