日銀、景気判断9年ぶり「拡大」 物価見通し引き下げ 

日銀本店=東京都中央区

 日銀は27日、金融政策決定会合を開き、2017年度の物価上昇率の見通しを従来の1・5%から1・4%に引き下げた。家計の節約志向で物価上昇の足取りは鈍いが、将来の物価目標達成に向けた勢いは維持していると判断。現行の金融緩和策を据え置くと賛成多数で決めた。国内景気の現状判断は「緩やかな拡大に転じつつある」に上方修正した。日銀が景気判断に「拡大」という表現を盛り込んだのは、08年3月以来、約9年ぶり。

 当面の金融政策運営は、短期金利をマイナス0・1%、長期金利を0%程度に抑える。景気判断の上方修正は、堅調な海外経済を背景に輸出や生産が増えたため。


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