被団協の坪井直さんが死去 核兵器廃絶と被爆者援護に尽力

2016年5月、現職の米大統領として初めて広島を訪れたオバマ氏(左)と握手する被団協の坪井直代表委員=広島市の平和記念公園

 核兵器廃絶と被爆者援護の活動に尽力した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員の坪井直(つぼい・すなお)さんが24日午前10時35分、貧血による不整脈のため広島市内の病院で死去したことが27日、分かった。96歳。広島県呉市出身。葬儀・告別式は近親者のみで行った。

 広島工業専門学校(現広島大工学部)3年だった1945年8月6日、通学中に爆心地から約1・2キロで被爆し、大やけどを負った。橋の欄干付近にしゃがみ込み、救護所の治療を待つ様子を地元紙カメラマンが撮影し、写真は広島原爆資料館で展示されている。

 戦後は中学教師として教壇に立ち、被爆体験を語った。


  • LINEで送る