冬の電力、供給余力厳しく 火力の設備縮小、想定外対応懸念

冬の電力供給予備率の見通し

 経済産業省は21日、昨年度の冬の電力不足を教訓に官民連絡会議を開き、燃料の液化天然ガス(LNG)の在庫確保に向けた連携を確認。ただ、火力発電の設備縮小などで電力各社の供給余力は低水準にとどまり、経産省は「過去10年間で最も厳しい見通し」と警戒。災害発生など想定外のトラブルや需要拡大への対応に懸念もある。

 電力の余力を示す供給予備率は8%が安定供給の基準で、最低限3%必要とされる。来年1月は東京電力管内で3・2%、2月は東電管内で3・1%、中部から九州電力管内にかけて3・9%となっている。送電網が本州とつながらない沖縄電力管内は30%超と高い水準を保つ。


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