高裁がミス、賠償額見直し 交通事故訴訟、最高裁判決

 交通事故を巡る損害賠償請求訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(池上政幸裁判長)は、二審広島高裁が当事者の主張によらず、勝手に賠償額を減らしたのは違法だとして、約313万円から約371万円に変更する判決を言い渡した。15日付。高裁判断の単純なミスが見つかり、結論が見直されるのは珍しい。

 原告は事故後、労災保険の障害特別支給金を受け取っており、二審は「受け取った50万円を差し引いて請求している」と判断。原告側は上告審で「そのような主張をしていない」と訴えた。

 第1小法廷は判決で「原告が50万円を控除する請求をしていると理解することはできない」と述べた。


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