「やまゆり園」での採火中止要請 殺傷被害者家族ら、相模原市に

相模原市の担当者に「津久井やまゆり園」での東京パラリンピックの聖火リレーの採火中止を申し入れた尾野剛志さん(右)と滝本太郎弁護士=13日午後、相模原市

 東京パラリンピックの聖火リレーの採火を、入所者ら45人が殺傷された相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で行うことに反対する被害者家族らが13日、市に採火の中止を申し入れた。

 申し入れたのは事件で長男一矢さん(48)が重傷を負った尾野剛志さん(77)ら。尾野さんは市内で担当者に中止を求める文書を手渡し、「被害者家族の気持ちを考えたらあの場所でできないはずだ」と訴えた。

 尾野さんは「遺族や施設利用者の気持ちを差し置いて決めたことに憤っている」と批判。担当者は会場変更の可能性については「可能な限り理解を得られる方法で進めたい」と明言を避けた。


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