戦時下の日本、バチカンに報告 「生き残ったら奇跡」書簡現存

パウロ・マレラ氏(ゲッティ=共同)

 【ローマ共同】第2次大戦中に駐日ローマ教皇使節(現在の大使に相当)を務めたパウロ・マレラ大司教が戦時下の日本の様子をローマ教皇庁(バチカン)高官に報告した書簡が現存することが3日までに分かった。空襲警報が絶えず鳴り響く日々に言及し「この破滅の後に生き残る人がいれば奇跡だ!」「外国人にできることは全く何もない!」と生々しく伝えていた。

 ローマ教皇ピウス12世(在位1939〜58年)関連の機密文書をバチカンが公開し、共同通信が閲覧した。外国公人から見た戦時下の過酷な状況がうかがえる貴重な資料と言えそうだ。

 イタリア語で手書きされた書簡は44年12月12日付。


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