雲仙・普賢岳大火砕流から30年 火山灰の中から取材車両掘り出し

掘り起こされる被災車両=8日、長崎県島原市

 長崎県の雲仙・普賢岳で消防団員や警察官、報道関係者ら43人が犠牲になった1991年6月3日の大火砕流から30年となるのを前に、報道陣らが取材拠点としていた同県島原市の「定点」周辺で、火山灰などに埋もれていたタクシーや取材車両計3台が9日までに掘り出された。

 地元の町内会でつくる協議会が犠牲者を追悼する「被災遺構」として定点周辺を整備することを企画。3月下旬の完成を目指しており、車両は台座に乗せ、被災状況を説明する看板や石碑とともに展示する予定。

 大火砕流では、消防団員や警察官の他、避難勧告に従わず取材を続けていた報道陣やタクシー運転手らが命を落とした。


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