旧優生保護法違憲訴訟、請求棄却 強制不妊、中絶手術巡り札幌地裁

旧優生保護法下での人工妊娠中絶手術と不妊手術を巡る札幌地裁判決後、「不当判決」と書かれた垂れ幕を掲げる原告の弁護士=4日午前11時37分、札幌市

 旧優生保護法(1948〜96年)下で人工妊娠中絶手術と不妊手術を強制されたのは憲法違反だとして、北海道の女性(77)と夫=2019年8月に死亡、当時(82)=が国に計2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で札幌地裁(高木勝己裁判長)は4日、請求を棄却した。

 訴状などによると、女性は知的障害があり1981年に妊娠したが、親族が出産に反対。夫は迫られて手術の同意書に署名せざるを得ず、女性は中絶手術と不妊手術を強いられた。夫婦は子どもを産み育てることを自ら選ぶ権利を奪われたとしていた。


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