辺野古サンゴ移植、沖縄県が敗訴 農相の是正指示巡り

埋め立てが進む沖縄県名護市辺野古の沿岸部=2020年2月

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、名護市辺野古の埋め立て予定海域で見つかったサンゴ類の移植を巡り、防衛省沖縄防衛局の特別採捕を許可するよう農相が県に是正指示したのは違法だとして、県が取り消しを求めた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)は3日、請求を退けた。

 埋め立てを進める国に対し、辺野古移設反対の県は法廷闘争で事態の転換を図るが、今回も敗訴となった。

 沖縄防衛局は2019年、小型サンゴ類計約3万9600群体の移植の採捕許可を県に申請。県が一定期間後も判断しなかったため農相は20年に是正指示を出し、国地方係争処理委員会も支持した。


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