琵琶湖、酸欠エリアが拡大 「生物への影響注視」

滋賀県の琵琶湖南部。手前は大津市街地=4月

 滋賀県は15日、12月に琵琶湖の高島市沖と大津市沖で水中酸素濃度を調べた結果、水深70m付近で酸素が不足していると発表した。9月の調査で水深90mの湖底付近で不足が確認されており、より拡大した。酸素が豊富な上層の水が冷え、湖底に行き渡る「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれる「全層循環」が、暖冬の影響で2年連続で十分に起きていないことが原因とみられる。

 県担当者は「今までに観測したことがない状態。生物への影響を注視していく」と話した。漁業や水道水に影響はないという。県は今冬は冷え込みが予想されるため、全層循環が起き、湖底にまで酸素が供給される可能性が高いとみている。


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