2020年11月18日 16:42 | 無料公開
参院選の「1票の格差」訴訟の判決で、最高裁に向かう原告側の升永英俊弁護士(前列左から2人目)ら=18日午後
「1票の格差」が最大3・00倍だった昨年7月の参院選は違憲だとして、二つの弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は18日、「投票価値が著しい不平等状態とは言えない」として「合憲」と判断した。弁護士側の上告を棄却し、無効請求を退けた判決が確定した。
合憲とした理由について、最高裁は「選挙制度の合区を維持し、わずかだが格差を是正している。立法府の是正を指向する姿勢が失われたと断ずることはできない」と指摘した。
15人の裁判官のうち、10人の多数意見。3人が違憲とする反対意見を述べ、他に1人が違憲状態とした。