高橋由美子、30周年でベスト盤 デビュー曲新録

「父親に『笑顔だけは絶対に絶やさないで』と言われている」と高橋由美子

 1990年代にアイドルとして人気を集め、現在は俳優として活躍する高橋由美子。歌手デビュー30周年記念のベスト盤「最上級 GOOD SONGS」には、新録したデビュー曲「Step by Step」や新曲「風神雷神ガール」など全36曲を収めた。

 「30年間やってきたことをデビュー曲で表現できる気がした。歌詞の言葉一つ一つが裏付けられて、昔よりも深みが出たかな」。新録の理由や当時との違いについて、高橋は丁寧に言葉を選びながら語る。

 「Step―」を歌い始めたのは16歳。懸命にマイクに向かううちに、夢をかなえるために一歩ずつ進もうという歌詞に「自分が応援されている」と感じるようになった。今回の新録でも、かつての思いがよみがえり、温かな気持ちに包まれた。

 「レコーディングしながら感動している自分がいて、感極まるとはこういうことかと思った。いいものが録音でき、(スタッフの)皆さんに支えてもらっているという温かみも感じた」

 「風神―」の歌詞は、旧知の作詞家森雪之丞に自ら依頼し、遊び心あふれるポップチューンに。“言葉の魔術師”として知られる森には「30年たって大人になった、みたいなものが欲しいわけではない」と伝えたという。

 その思いとは? 「怖がらずに『46歳のアイドルをやっちゃいました』と言いたいんです、みたいな感じですね」。いたずらっぽい笑みがはじけた。


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