佐藤春夫の日時計、新宮に 愛用の座卓、文机も寄贈

佐藤春夫記念館に寄贈された日時計を前にする辻本雄一館長=30日、和歌山県新宮市

 和歌山県新宮市出身の作家佐藤春夫(1892〜1964年)が東京都文京区の自宅の庭に置いていた日時計が市立佐藤春夫記念館に寄贈され、記念館が30日、発表した。

 記念館は春夫の住居を移築復元し、89年に開館したが日時計は東京に残されていた。長男で星槎大学長だった方哉さんは、住居跡地に住んでいたが、2010年に亡くなった。遺族が整理中に100点を超える春夫の遺品を見つけ、このうち日時計や愛用の座卓、文机を寄贈した。

 日時計は高さ約1・1メートルの石の台上に銅製の時計盤が乗っている。記念館によると春夫のお気に入りで、しばしば一緒に写真撮影している。


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