京都の西寺跡で須弥壇を発見 「官寺にふさわしい格式」

国史跡「西寺跡」の講堂跡で発見された須弥壇。手前右には礎石を抜き取った穴がある=22日午後、京都市

 京都市南区の国史跡「西寺跡」の発掘調査で、講堂跡から仏像を安置する須弥壇が見つかり、市文化財保護課が22日、発表した。須弥壇は講堂の床から約35センチの高さが残っており、外側に凝灰岩を施していた痕跡が確認された。

 東寺と西寺は平安京遷都(794年)に伴い、国家鎮護のため、官寺(国営寺院)として建立されており、同課は「官寺にふさわしい格式の高い須弥壇であることが分かった」としている。規模は東西約17メートル、南北約6メートルと推定される。

 西寺では天皇家にまつわる行事も数多く行われたが、990年に大半が焼失したとされる。


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