欧州中銀、環境対策で量的緩和 ラガルド総裁が活用を表明

 【ロンドン共同】欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、国債や社債を購入し資金を市中に供給する量的金融緩和政策を環境問題への対応に活用する考えを表明した。企業が環境分野向けの資金調達手段とする環境債の買い入れを積極化することなどを想定しているとみられる。英紙フィナンシャル・タイムズ電子版が8日にインタビューを報じた。

 同紙によれば、量的緩和を環境問題への対処に活用することになれば主要中銀で初めて。今後ECB内部で大きな議論が交わされそうだ。総裁は以前から、気候変動問題への対応は「全員の責務」と指摘し、中銀として一定の役割を担うべきだとの見解を示していた。


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