「家族のエピソードは楽しい」 木村カエラがエッセー刊行

「NIKKI」の表紙((C)宝島社)

 人気シンガーの木村カエラが、エッセー「NIKKI」を刊行した。ライブやレコーディング、アーティストとの交流、家庭…。2019年にデビュー15周年を迎え「無我夢中に走った一年」の出来事を日記形式でつづった。

 木村が忘れられないのは、多忙で疲れ、仕事に行きたくないと落ち込んだ日のこと。当時5歳だった長女に「好きなことを仕事にしてるんでしょ?」と諭され、「今日は頑張って行きなさい」と怒られたそう。「家族のエピソードは書いていて、とても楽しかった」

 ヤマ場は、19年6月に東京・日比谷野外大音楽堂で開いた15周年の記念ライブだ。終盤、観客のうれしそうな顔や泣いている姿を見た時の思いを、木村はこう表現した。「とてつもなく美しかった。(中略)私という人間を好きだといってくれてありがとう」

 「人間は歳とともに変化する。それが素晴らしい。それが一番面白い」とも記した木村。今後どんな変化を遂げたいかを尋ねると、「経験をどう捉えていくかで顔つきも変化していく。私はどんなときでも目のきれいな人でいられるといいな。かっこいいおばあちゃんになりたい」と答えた。

 本書では「自分の良いところも悪いところも全部さらけ出した」という。「もしかしたらどこかの誰かの木村カエラ像を崩してしまうかもしれないし、どこかの誰かに好きになってもらえるかもしれない。新しい友達を増やす感覚で読んでもらえればと思います」

 宝島社刊、1848円。


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