肝臓病の赤ちゃんにES細胞 国内初、移植までの治療に有効

冷凍保存されたES細胞由来の肝細胞(国立成育医療研究センター提供)

 国立成育医療研究センター(東京)は20日までに、有毒なアンモニアを生まれつき分解できない病気のある生後6日の赤ちゃんに、人間の胚性幹細胞(ES細胞)から作った肝臓の細胞を注入する治験を行った。赤ちゃんは生後6カ月で退院した。移植を受けるまでの一時的な治療で、チームは「赤ちゃんが成長するまでの“橋渡し治療”としての有効性を示せた。肝臓病では世界初だ」としている。

 さまざまな細胞に成長する万能細胞のうちiPS細胞による再生医療が先行する日本では、ES細胞による治療は初めて。

 家族は「救っていただいたわが子の成長を楽しみに見守りたい」とコメントした。


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