「攻殻機動隊」新シリーズ配信へ 普遍的なエンタメ作れた―神山氏

アニメ「攻殻機動隊SAC 2045」の一場面((C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会)

 人気アニメの新シリーズとなる米配信大手ネットフリックスの「攻殻機動隊SAC 2045」。3DCGを駆使した映像表現で知られる神山健治、荒牧伸志両監督がタッグを組み、主人公草薙素子の活躍をスタイリッシュに描く。神山監督は「どんな時代にも通じる、普遍的なエンターテインメントが作れた」と自信をのぞかせる。

 高度に情報化された近未来を舞台に、テクノロジーの功罪を描くSFアクション。約30年前の漫画が原作だが、今も多くのファンを引きつける。荒牧監督は「原作の強固な世界観に、世相や時代性を盛り込めるのがこの作品の魅力」と語る。

 今回も「経済活動の一環として続けられる戦争」などの現代的なテーマを取り入れた。荒廃した世界で戦場に身を置いていた草薙が、ある事件を機にかつての仲間を集め、チームを再結成する。「初めて見る人も入り込みやすいストーリーを意識した」と神山監督。

 映像制作には役者の動きをデータに変換する「モーションキャプチャー」を活用し、リアルな“演技”を追求。主要キャラクターはもちろん、脇役も一人一人が「動いて芝居をする」ことを目指した。

 登場人物の視点に立ったカメラワークにも工夫がある。臨場感が増すだけでなく「同じ景色でも人によって見えるものは異なる」ことを映像で表現したという。荒牧監督は「カメラが切り替わる前後で見えるものが変わっていないか、注意して見てほしい」と話した。

 23日に全12話を世界同時配信。


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