選抜中止、球児に涙 「遠い聖地」、落胆広がる

選抜高校野球大会の中止決定後、練習を終えてグラウンドへ一礼する創成館ナイン=11日午後、長崎県諫早市

 兵庫県西宮市の甲子園球場で19日に開幕予定だった第92回選抜高校野球大会の中止が決まった11日、ひのき舞台に立てない出場校では落胆が広がり、涙を流す球児もいた。

 創成館(長崎)では中止を知らされた選手の多くが表情を失った。上原祐士主将は号泣。「目標としてやってきた場所なので悔しい」と声を絞り出した。21世紀枠での初出場が決まっていた平田(島根)の保科陽太主将は「応援してもらった地域の人に、校歌を歌って感謝の気持ちを伝えたかった」と目を潤ませた。

 鹿児島城西も甲子園切符を初めて手にした。佐々木誠監督は「遠い聖地なんだなと思った」と言葉少なだった。


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