犯罪死の「見逃し」11件に減少 11年以降、調査法効果か

 警察が病死や自殺として処理した死者が後に殺人事件などの被害者と判明する犯罪死の「見逃し」の発覚は2011〜19年の9年間で11件だったことが5日、警察庁のまとめで分かった。うち5件は近畿連続青酸殺人事件で、急激な減少傾向にある。警察庁の有識者研究会が11年に見逃し防止のための新たな死因究明制度の必要性を提言し、後に成立した死因・身元調査法などの効果とみられる。

 一方で、6件の中には聞き込みもしないずさんな捜査で事故死として処理したものもあった。犯罪死見逃しは連続殺人など新たな犯罪を生じさせる恐れもあり、警察庁は防止に力を入れている。


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