「博士学生の採用増加を」 ノーベル賞の大隅氏

文科省で記者会見する大隅良典・東京工業大栄誉教授=29日午後

 2016年にノーベル医学生理学賞を受賞した大隅良典・東京工業大栄誉教授が29日、文部科学省で記者会見し、研究者を目指す若者の減少に歯止めをかけるため「企業に就職する博士課程修了者の数を増やすことが重要だ」と訴えた。

 文科省の最新の調査では、博士課程に進学する学生の数は03年ごろをピークに減少傾向にある。進学を選ばない大きな理由に「修了後の雇用が不安」と回答する割合も大きい。

 大隅さんはさらに企業や大学研究者に独自の調査を実施。企業の博士学生に対する評価は高まっているのに「大学側は企業の変化に気付いていない」と指摘した。


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