放射性物質3経路で川魚へ、福島 原発事故由来、機構研究

土壌や落ち葉を調べる日本原子力研究開発機構の研究チーム=2016年11月、福島県浪江町(同機構提供)

 2011年3月の東京電力福島第1原発事故で福島県内の森林に降った放射性物質が、河川の淡水魚に取り込まれるまでの経路が三つあったと日本原子力研究開発機構が24日、発表した。機構によると、福島県内で取れた淡水魚に含まれる放射性物質の濃度は低下傾向にある。国は一部で出荷制限を続けており、解除の見通しを得る検討につながるのではないかとしている。

 三つの経路は(1)放射性物質が付着した葉や枝が河川に落ちて昆虫が食べ、それを淡水魚が餌にする(2)落ち葉が腐食して森林の地表面で層になり、雨風で河川に流出(3)土壌に染み込んだ雨水が地下水となり河川に流れ込む―だった。


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